昨年もお世話になりました

2015.01.02 Friday 02:31

皆様、新年明けましておめでとうございます。

このブログにしては珍しく、新年からのご挨拶になりました。

2店舗経営になってからというもの、このブログから毎月ご挨拶することもなかなかかなわず、すっかり営業案内の掲示板に成り下がってしまいましたね
(前回、秋の鈴虫の話だし…)。

そうこうしている間に年も明けてしまいました。

  

今年も沢山の皆様にお越し頂き、またご協力頂いて、お店を営業することが出来ました。

 

こういう事のありがたみや感謝の気持ちは本当は言葉にはならないものがありますが、でもやはり一年の締めくくりとして言葉にしちゃいます。

 

2014年、アール座読書館及びエセルの中庭においで頂いた全ての皆様に心よりの感謝を申し上げます。

皆様の生活の大切なひと時をアール座読書館(そしてエセルの中庭)で過ごして頂き、本当にありがとうございます。

またいつも、こうした形の経営をご理解頂き、本当にありがとうございます。

へんてこな喫茶店ですが、お客様がこんな形に少しでも共感を頂けることがあれば、それは本当にありがたい事なんだという実感が年を追うごとに強く実感されてくる次第です。

コレ毎年言ってるような気もしますが、本当にお陰さまなんです、ウチの場合。
皆様のご理解とご協力がないと簡単に成立しなくなってしまう店なんですね。

なのでこのかしこまったようなご挨拶は、僕の心情的にもはずせません。

 

そしてお陰様でアール座読書館、満6歳になりました。

 

2007年末からプレオープンのような営業を始め、年が明けてから、のしかかるような不安の中で本格的に営業を始めたのですが、それにしても6年てホントでしょうかね。

 

その頃の日々を昨日の事のように覚えているので、ちょっと信じられないです。

 

店内の真ん中、大きな水槽のお席の右側の壁に小さな額縁に入った魚の絵が飾られているのをご存知の方はいらっしゃいますでしょうか。

 

まだお客様が一日に数組でこの店はやっていけるのだろうかと不安だった開店当初のある日、小さな女の子がお母さんに連れられて来店し、あの席に座りました。

 

読書するお母さんの横で、ずっとうつむいている女の子の後頭部を見ながら「あんな小さな子が喋れない店に来ても何も出来ないし、つまんないよなぁ」「何でこんな店作っちゃったんだろう…」などと、ネガティブ全開で腐っていた僕でしたが、その子が帰り際に満足気な笑顔で「お魚の絵を描いたからあげるね」と、時間をかけて鉛筆で大変良く描き込まれた素敵な作品を手渡してくれた時には、何というかもう、色んな意味で、何かもう、鼻血出そうでした(ウマく言えない…)。

 

あれから6年、その子も今頃はきっとスマホ片手に彼氏とケンカしたりしてるんでしょうか。

 
 

さて来年はアール座もどうにかこうにか7年目に突入です。

7年というと、もう何だかこの店の進退も自分だけの問題ではない感じですね。
ある種の責任のようなものを感じます。

以前はよく街で「長い間ありがとうございました」と最期の営業看板を出しているお店を見ると、ふと、アール座の最後はどうやって終わるのかななどと冗談で考えたりもしたものです。
 
時々考えていたパターンは、ある日突然何の告知もせずに店内を跡形もなく取り払って、コンクリートの空き部屋になったその室内に、80歳くらいの男性の役者さんを雇ってホームレスの格好で仕込んでおくというものです。
 
いつも通りいらしたお客様が驚いて、まるでそこに長く住み着いているかのような男性に「あれ?ここにあった喫茶店は?」と尋ねると、男性は「何言ってるんだいあんた。ここはもう何十年も空き家だよ」と答えます。
 
「そんなはずは…ついこの前まで…アール座読書館というお店がここに…」
 
「何だいそりゃ…アール?…アール座… ああ、そう言えばずっと昔そんな名の店がここにあったなあ。眼鏡をかけたやさ男のマスターがいたが、空襲で店と一緒に焼けてしまったんだっけなぁ…あんた、そんな古い店よく知ってるねぇ」
 
という展開で、皆さんに「じゃあ、私がここで過ごしていた時間は一体…?」という幻のような記憶を残してミステリーっぽく終わる演出です。

やりませんよ、もちろん。そんな恩知らずなこと。
無理ありますね。
食べログとかヒットするし。

それにもう7年目となるとそんなことも出来ませんね(当たり前だ)。
10年20年とがんばっていこうと思っております!
 

 

そして3階店舗も形を変えて再始動です。
 

先月からようやっと営業を再開しております(休業期間中にお越し頂いた方々にはお詫び申し上げます)エセルの中庭ですが、今年は「森の中で読書」というコンセプトを目指したアール座とはまたちょっと違う情景を作り上げてゆくつもりです。

正直な話をしますと、こちらの店に関しては少々迷走しておりました
が、ようやっとビジョンが見えて参りました。


思春期を迎えた主人公エセルちゃんのメンタルが、色々あって少しアングラな方向に寄った感じでしょうか。
よく分かりませんが、幻想的で少々妖しげな空間にしたいですね。
 

照明が暗いので読書には不向きですが、こちらでは本とは違う形で物語など楽しんでもらえたらとかも考えております。
もちろんお話も出来ますので、お連れの方とが来店の際にはぜひご利用下さいね。

また、メニューや特に平日のご利用に関しましては少し形態も変わりましたので、詳しくは
ブログの方をご確認下さい。


そんな訳で、本年も
少しでも皆様の心の休憩所としてお役に立てるようがんばりますので、どうぞアール座とエセルをよろしくお願い致します!

ではまたお店でお会いしましょうね。
お会いして下さいね!(なんちゅう日本語)


店主



 

 

 

category:2014.15.16 | by:アール座読書館 | - | - | -

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