昨年もお世話になりました!

2017.01.01 Sunday 03:00

あけましておめでとうございます。

 

元日更新です。

 

皆様どんなお正月を過ごされるのでしょうかね。

 

僕は今お休み中なもので、ここ数日は何だかお散歩ばかりしております。

自論ですが、冬って結構、初夏や秋に負けない位お散歩シーズンですね。

 

外の景観は良い感じに枯れてきて、北風に身をすくめながらも、なんだか爽やかな気分です。

 

静かな割りに季節感の濃い所がこの季節の魅力だと思うのですが、冬場に良く見かける雑草の葉の形状に「ロゼット」と言うものがあって、僕はこれ見ると「冬だなぁ」って感じます。

 

今頃の季節、空き地や草地に目をやると、地面から直接、細長い葉が平たく放射状に生えているような草、よく見かけますよね。

 

タンポポとかナズナ(ぺんぺん草)なんかは暖かい季節に咲いていた花や高い茎が落ちた後、地面の葉だけが残って冬を超すのですが、その冬越し用の形がこれなんです。

 

僕が毎日通うルートの途中にも、毎年秋の終わり頃に夏の枯草がきれいに刈り取られて更地になった後にまた新しく小さなロゼット状の葉が生えて来る土の路地があって、ちょうど今頃は赤ちゃんのような可愛らしいこれらが土の上にポンポンと幾つも置かれています。

 

花も実もないから地味で目立たないし、誰にも相手にされないどころか、ばんばん人に踏みつけられて潰れてたりする植物ですが、複雑な形状の葉を持つロゼットはデザインが可愛らしく、雪の結晶みたいの(特にタンポポ系)やどこかの家紋みたいのや素敵なパターンが色々あって、なかなか面白いです。

 

個人的にはそんな儚く可哀想な感じも相まってさらにそそられますが、景観が殺風景なこの季節はこういう地味で枯れた美しさが惹き立ちますね。

冬の雑草いじらしいので、ちょっと気にしてみてくださいね。

 

さて、アール座読書館はお陰様で丸8年を超え、9歳になろうとしております。

 

やばい…十周年が見えてきた…と言って別に何やるわけでもないんですが、何だかこの季節は毎度、何年目と意識して「ありがたいなぁ〜」とか「おいらも頑張ったなぁ〜」みたいな気持ちに浸るようにしております。

 

2016年も本当に沢山の皆様にお越しいただき、束の間の静かな時間をご一緒させていただきました。

 

皆様の貴重なひと時を分けて頂きましたことと、そのご縁に心より感謝いたします。

 

昨年もご利用いただきまして、誠にありがとうございました。

 

この所はありがたくも、以前よりも沢山のお客様にご利用頂けるようになりまして、ピークタイムにはお待たせしてしまったり、ちょっと静寂が薄れて、わたわたとしてしまうこともありました。

 

うちの場合一番混みやすい時間帯は、大体15時〜17時頃で、休日はお席待ちになってしまうこともあります。

 

今年は休日の15時頃に、そんなわたわたした空気になったりお待たせしたりが少なからずありまして、いかんなと反省しておりましたが、そんなタイミングに居合わせた方はごめんなさいね。

 

ちなみにアイドルタイム(空く時間)は決まって19時前後(食事時)で、休日でも17時頃からお席が空き始め、19時をピークに結構深い静けさが戻ることが多いです。

 

もちろんこの通りでないこともあるのですが、お時間に融通の利く方は参考にしてみて下さいね。

 

来年もどうぞよろしくお願い致します。

 

そしてブログも、もうちょっと頑張りたいな。

昨年は更新、3発でした…

 

最近あまり書けなくなってますが、でも、いつの間にか掲載記事数も何やかんやでトータル138項ですって。

 

開店当初、店の情報をお知らせする場が何もなくて、当時は少し経営に関わっていた僕の妻がせめてブログでも作った方がいいと言い始め(SNSも今ほど充実していないブログ全盛の時代でした)、まるでブロガータイプじゃない僕が渋っていた所、妻が書き始めてくれました。

 

最初は「どうせ一年も経たない内に止まるんだろう」と思っていたのですが、予想に反して、まさかの2回でストップしてしまい、これはさすがに恥ずかしいと、僕が代わって書き始めたのが事の始まりです。

 

最初の頃はカフェブログっぽくイベント等インフォメーション的な話が中心で、何だかキャラも固まってないし、変なことばっか言ってて恥ずかしい部分も多々あるのですが、それでもせっかくなので過去ログのアーカイブ(目次)とか作ってみました。

 

昔はギャラリーやらライブイベントやら、何と「仏像展」まで幅広く手を拡げていたんですね。試行錯誤の日々でした。

 

2年目くらいから書籍のおすすめをするようになり、これに合わせてに段々と自分の考えが入るようになってきて、最初こういうの読まされるのってどうかな…とかも少し考えたんですが、意外とそんなのが反応あったりして、じゃあ書いてしまえ、となってから次第に私的な個人ブログの様相を呈してきます。汗

 

あまり日記とか付けたことがないクチなんですが、文章で気持ちを残しておくと、後からその頃の思いが見られるのはいいですね。

 

「この頃こんなことでアタマいっぱいだったなぁ」とか思い出します。

 

そう言えば、座席のらくがき帳も年々冊数を重ね、もうかなりの数になってますが、近頃はそんな側面も出てきました。

 

これの面白さに引かれて読書やお勉強の予定を狂わされてしまう方が後を絶たない、この「らくがき帳」、もちろん僕もファンの一人で、レスポンスこそしておりませんが、いつも楽しみに拝見しております。

 

以前TVの取材で、全卓のらくがき帳を集めて積み重ねた様子を撮影したことがあった(もちろん内容は出しません)のですが、その時に100冊近くあったので、今はもう超えてるんじゃないかと思います。

 

ご覧になるお客様はご存知かと思いますが、あれの一冊に詰まっている内容の重みってナカナカですよね。

 

小さな冊子の一冊に、数百人分の様々な思いや感情が色濃く語られていますが、それが100冊って…。汗

 

昔よく、都市近郊の電車や高速を走る車の窓から巨大なマンション群が見えたりすると、「長い長い波瀾万丈の人生が、あの窓の数だけあったんだぜ…」と一人つぶやいていたものですが(80年代のハードボイルド小説やドラマでそういう表現よくあったんです)、それに似た感触を、あのらくがき帳からはもっと身近にリアルに感じます。

 

そして、そんな様子を8年も見ていると、さらにまた違う面が見えてきます。

 

まぁこういう場所のああいうモノなので、内容的にその時その時の悩みや苦しみ、喜びや意気込みなんかをお話される内容が多いのですが、最近は「あの頃悩んでたな」とか「気楽だったな」とか、一昔前のご自身を振り返る内容の書き込みもチラホラ見られるようになって来たんですね。

 

考えてみれば、昔高校生の制服着ていらしてたお客さんが、もう大学生活終えて就職されてるご様子だったりするのを垣間見させてもらう位の年月が経ってますので、当然そんな書き込みだってあるワケです。

 

古くからのお客様が、ふとご自身の4年前の筆跡を見つけて記されたような、そんな書き込みに触れると、僕の方でも「この人も色々あったんだなぁ」と何も知らないくせに勝手に共感してしまったり、またそれと同時に一つ思うこともあったりしました。

 

短いタームでは分からなかったのですが、5,6年も経つと大体皆さん、状況だったり心境だったりが大なり小なり変わっているものなんだなぁ、という一つの感慨に至ったんですね。

 

「そりゃ何年も経てば変わるだろう」と言ってしまえば当たり前のことなんですが、でも僕、なんかソレってすごいことだなぁと感じます。

 

心境がちゃんと変わってるって、例え悪化の様相を呈していようとも、色々なことを乗り越えていく生涯を思えば、全て「前進」ですよね。

 

人ってその場では、悩んだり上手くいかない時が不幸せで、調子の良いときが幸せと感じやすいものですが、もっと長いタームで考えると「幸せ」ってそういう波と違う次元でいつも背後にあるもののように感じます。

 

で、心境の変化ってそんな幸せに直接つながっているもののように感じるのですが、僕はこれが単なる環境の変化だけで起きることじゃないように思うんです。

 

外的な変化はきっかけになるだけで、やっぱり心境の変化って、無意識にも体が自力でメンタルを変化させて起こしている気がするんですよね。

 

変化させるというのはつまり、肉体の新陳代謝のように、何かを見聞きして何かを思うことで頭の中の古いものを少しづつ外に出し、代わりに外からちょっとずつ新しいものを入れて、ゆっくりと時間をかけて変えていくような「精神の代謝」をさせているように感じるんです。

 

長年らくがき帳を見ていて、それをますます強く思うようになりました。

 

一見どうにもならないような状況の中でも、絶え間なく精神の代謝が動いてちょびっとずつ何かを回すことでちょびっとずつ心持ちを変えていく。

 

些細な心境の変化はほんの少しだけ現状の捉え方を変え、それがちょびっとだけ状況に取り組む姿勢を変えさせることで、ほんのわずかに現実の状況を変える、という、意識すら出来ない小さな変化が少しづつ少しづつ果てしなく連鎖して、やがてそれが数年経つと、いつの間にか見事に状況を変えている、というような出来事が起きている気がしてなりません。

 

もちろん人はいつだって悩みが尽きないのですが、数年前とは悩みの種が変わっていたり、逆に本人の心構えが変わっていたりというのが普通のことなのって、きっとその結果だと思うんです。

 

そして、辛い時に何気なく吐き出すボヤきのようなもの、例えばアール座のらくがき帳に書かれているような言葉こそ、そんな代謝の「吐き出し」そのものなんじゃないかとも思えてきます。

 

だから、そんなものを書きたくなったり読みたくなったりっていうのは無意識にも正常に内面的な代謝が機能している証拠なんじゃないでしょうか。

 

そんな風に見ていると、例えば現状のどうしようもなく八方塞がりな状況に打ちひしがれたような記述の最後にも「でも今日は久しぶりにいい気分…」とか「さあ明日からまた…」なんて始まるシメの一文が、これから無数の攻撃を繰り返して、やがては高く大きな壁を打ち砕く小さな針の先みたいにキラリと光って見えたりもします。

 

 

それにしても、こちらで何も考えずとも起こる、こういう自律的な生命の機能ってすごいですよね。

 

3階のエセルで育てている植物って、結構アール座の水槽とかからの挿し木で増やしていったものも多いのですが、挿し木って葉が数枚付いた、ただの短い枝切れです。

 

それを土に挿しておくだけで、自力でそこに合わせた育ち方を選んで、根を伸ばし枝を広げ、やがては葉を茂らせて立派な一株の観葉植物に育ってくれたりするんですよね。

 

突然連れてこられた環境条件を見てそれが出来るということは、光が弱ければどう伸びるか、水分が多かったらどんな葉を作るか、育つためにどういう状況でどう持っていくかという無数の知恵やノウハウがあの棒切れの中に全て入っているということですよね。

 

植物のこれに驚かされることは本当に多いです。

 

今どきはこういうことをDNA情報の話で「シンカのカテイでそんなツクリになってるから」と簡潔に片付けてしまいますが、こうやって感情を入れずに解釈しちゃうと随分浅い話になっちゃいますね。

 

本当はもっと、ありがたくて尊いことなんです。

こういう話は全部擬人化して考えないと正確に理解出来ません。

 

動物だろうが植物だろうが、それぞれの種の進化の過程で、ルーツになる無数の祖先達が、みーんな様々な環境の中で何度も何度も困ったり悩んだりしてきたんですよね。

 

巨大マンションの住人の人生や100冊のらくがき帳に記された無数の思いみたいに。

 

そうした星の数ほどの経験と悩み苦しみと思いの蓄積が頑強なビッグデータとなって、今生きる我々の中に脈々と受け継がれているんですよね。

 

だから、ケガしても下から新しい皮膚が上がって来てきれいに傷を消してしまうという手品も、心に動きを作って悩みを消化したり状況を前進させたりという精密なプログラムも、全部意識すらしない自然の流れの中で見事に行われてしまいます。

 

なんか安心しちゃいますね。

しちゃってイイと思います。

完璧で無敵なんです、我々の体って。

 

例の可愛らしいロゼット葉だって、そんな風にして見ると違って見えてくるんですよ。

 

儚く見えるなんて言いましたが、実はそんなのとんでもない話で、あの子らは内部にものすごい力を秘めている生命力の塊みたいなやつなんです。

 

地味なあの形は、本当は宿根草が種まきを終えた後の厳しい環境をやり過ごすために最適なフォルムで、背を低くして冷たい風を避け、葉を極力落として消費を抑えつつ、地面に丸く広げた葉から太陽エネルギーをいっぱいに集めて充電しているんです。

 

全てはやがて来る春に向け、勢い良く花を咲かせ、再び種をまき散らすその時までに必要なエネルギーをひたすら蓄えているんですね。

 

だから人が踏んだって何でもないし、潰れたってちぎれたって平気でまた生えてくる。

 

目立たない姿の中に、たくましい力と意思を内包しつつ爆発するタイミングを虎視眈々と待っているナカナカに太い奴なんです。

 

今、悩み苦しみのさなかにいて動きが鈍くなっているような方は、近所にロゼット葉を見かけたら思いっきり感情移入してみてください。

 

あわよくば感情移入したまま、もう4,5ヵ月見守り続けてください。

 

初夏の頃には、その子が我々に秘められたそんな力を見事に見せてくれます。

 

もちろん、それでも気が滅入る時はありますよね。

 

はい、今年もお待ちしております。

どうぞお好みの形で静寂空間を使ってやって下さいね。

 

 

宅地っぽい空き地のロゼットに感情移入しないように気を付けてね。数ヶ月後に家建っててガーンってなるから。

category:今月のおすすめ | by:アール座読書館 | - | - | -

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2017.06.26 Monday 03:00
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