今年もお世話になりました。

2009.12.28 Monday 18:59
お陰さまで、ようやっとアール座読書館も3年目に突入です。
今年ご利用頂いた全てのお客様に、心よりの感謝を申し上げます。
アール座読書館まで足をお運び頂き、大事なお時間をアール座読書館で過ごすひとときに当てて頂き、本当にありがとうございます。

開店当初から営業形態の特殊性や趣味、経営の未熟さ等不安がいっぱいの自分ですが、日々の皆様のご来店に、未だに救われ続けております。
接客上の手落ちや不手際、少分かりづらい営業形態や種々の騒音など色々とご面倒、ご迷惑をおかけした方々には、心よりお詫び申し上げます。

元々コミュニケーションが不得手の私でも、2年も自分の店をやれば、かゆい所に手の届くスマートな対応が出来るようになるだろうと本気で思っていましたが、とんでもないアホでした。
暖かく見守って下さる方、気分を害されてしまった方には何と言って良いのか分かりません。

また、営業形態を分からずに来られて戸惑われた方や、静けさを求めつつもお話し声や外からの騒音に煩わされてしまった方にもお詫び致します。
店のシステム上の問題点には、今後明確な線引きや対策をして行かなければと思っております。

色々と未熟な店ですが改善を目指しますので、どうぞ来年からもよろしくお付き合い頂ければと思います。

今年からお座席にご意見ご感想メモを置き始めました。
毎日クローズ作業の合間に皆様の心のこもったお言葉やご感想を拝見して、一日の疲労が吹き飛ぶのと同時に大変身の締まる思いがします。
皆様がアール座でのお時間をどんな心持ちで過ごされているのか、日々何を感じ、何を大切にされているのかを知り、ただならぬ親近感(気持ち悪い?)と同時に色々なことを考えさせられます。

またお会計時などにかけて頂くお言葉からも、大変お力を頂き、このエネルギーで日々の精神面を持続させている面があります。
放っておいて欲しい方が多い店だと思いますので、あまりこちらからは声をおかけしていないのですが、小声の短いお話は構いませんので、何かありましたらいつでも気軽にお話し下さいね。

さて、お知らせです。
今年の末に「本のある時間」というサイトが立ち上げられたそうです。本や読書に関する情報を集めた素敵なサイトで、当店もご紹介頂きました。読書好きの方、興味のある方はどうぞ。→http://www.timewithbooks.com/

2010年は1/5(火曜)から通常営業となります。
年末は、例の如く家でゴロンゴロンと転がっていようと思います。
不況が続きますね。もう好景気ではなく、皆が溢れることなく均等に「貧しくもソコソコ食べて行ける程度の景気の安定」というものに世の中が向かうといいなぁと感じますが、そういうの難しいんでしょうか。シェアと言う概念や「足るを知る気持ち」は重要な時代になって行く気がしますが、まぁ経済の事はからっきしダメな私のたわ言です。

それでは皆様、良いお年をお過ごし下さい。

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10月ギャラリー展のお知らせ

2009.10.17 Saturday 02:23
只今アール座読書館ギャラリーにて、写真家知紅さんの作品展「うそつきさん」を開催中です!

無機質なのに艶っぽい不思議な画像作品やシュールな存在感を放つ即興仕上げの立体オブジェ等を、店内壁面や各コーナーにて展示しております。
少女、歯車、食器、カレイドスコープ等、種々のファクターに彩られ、店内にはいつもより妖艶な空気が増しています。
万華鏡の画像作品を更にスコープを手に取り覗く掟破りの展示や、オススメ書籍のコーナーに並ぶ知紅さん推薦図書も、ノンジャンルな彼女のワールドを垣間見せてくれます。

会期は今週末25日(日曜)までです(19日休館)。
どうぞ、お好きなお飲物とご一緒に楽しんで行って下さい。
恐れ入りますが、店内ではお話をお控え頂いております。
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渋好みの秋

2009.10.04 Sunday 00:08
秋が深くなって来ました。

去年もそうだったのですが、この時期に毎日店に立っていると、飼っている鈴虫達のにぎやかな声が次第に減って来て、やがて静まり返る頃にはたっぷりの無常感を味あわされます。
しかしまぁ、秋はそんな無常観を感じながら、少しネガティブな気持ちで過ごす位がいい季節なんじゃないかと思っています。

もともと僕は秋が大好きですが、おっさんになるにつれてそんな侘び好みに磨きがかかってしまい、近頃では、森や泉など青々とした自然の風景(これも大好き)と同じ位、寂しい「枯れ野」の風景をとても魅力的に感じるようになってきました。昆虫の亡骸が枯葉と共に冷たい風に吹かれてカラカラと路上を転がる、とても美しいとは思えない寒々とした秋の叙景なんかに和んでしまいます。
トシなのか病んでいるのか分かりませんが(両方でしょう)、秋の侘びしさは夏や冬に比べて日本の原風景を思わせるから、トシを食うほど好きになっていくのだという気もします。

日本の自然美って渋くて良いですよね。カラフルな魚達の舞う熱帯魚屋さんで、ふと、一番地味なエサ用金魚(金魚すくいのアレです)が一番美しく思えたり、紋様の美しい陸亀を飼いつつも土色の日本の石亀の風合いに惹かれたり、南国の極彩色の鳥や蝶(ジャングルで見るとこれも大変キレイ)が安っぽく見える程、日本の野鳥や昆虫に深く繊細な美を感じたり。果物なんかも、いつの間にか南国のジューシィなフルーツよりも梨や柿の深い味わいを求めるようになっています。

先祖代々そんな風景に馴染んで生きて来たから、日本人にはこういう地味で繊細でネクラな感受性も血の中に流れているのかな、と秋が来る度に感じます。感情を揺さぶり人目を引く派手なものに囲まれて暮らしている中で鈍ってはいても、歳くう程にそっちに向かって感性が蘇って来る気がします。

この時期、虫の声が消えてから暖房運転を始めるまでの間は、読書館が一番ひっそりと静まり返る季節ですので、テンションを下げつつ、渋めの画集や写真集で枯れた風景なんかを眺めながら過ごすのも良いかも知れません。
読書館オススメの「枯れた本」
画集 河合玉堂、福田平八郎、池田遥屯、文人画、アンドリューワイエス
写真 大和路、山里残影、石仏、prairiescapes

さて、ギャラリーのお知らせです。
10月13日から、店内ギャラリーにて「知紅展 うそつきさん」と題して、写真家知紅(トモコ)さんの作品展が始まります。

風景、人物、万華鏡画像、コラージュ、オブジェ作品と、モチーフ、形態は様々ですが、共通するのは艶っぽい独特の世界観。
作品からにじみ出る妖しくも美しい幻想的な空気感、非現実的な質感と深い色彩を放つ魅力的な作品達が、秋の店内空間を一段、異空間寄りにシフトしてくれそうで、とても楽しみです。

虫と妖怪と民俗学が好物の不思議な女流写真家、知紅さんのブログはこちら→http://fadestory.exblog.jp/

ご観覧の方はワンドリンク以上のご注文をお願い致します。
店内は読書室となっておりますので、お話し声をお控え下さい。
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秋の虫が鳴く読書室

2009.09.04 Friday 01:32
日本のような土地では「季節を感じながら暮らしてゆく」ということが、とても大切な事なのではないかと感じます。特に都会に住んでいると、それが「正しい生き方」という気すらして来ます。タイソウな事を書いてしまいましたが、企画の宣伝の前フリです。

いよいよ「鈴虫」の季節がやって来ました。
現在、店の窓の外の欄干でマツムシ、スズムシ、コオロギを飼育中です。

これは去年秋にもご好評を頂いた企画なのですが、都心で中々聞けなくなった鈴虫の声を、店内でお飲物と一緒に楽しんで頂こうという演出です。
今年は更にマツムシやコオロギ等も加え、さらに複雑な編成の楽隊を組んでみました。

皆さんは最近虫の声を本気で聞いた事がありますでしょうか。
じっくり聞くと、本当に深くてしんみりと響いて来る音色ですよね。
平安時代の貴族もきっと縄文人も心和ませて来た、何万年も続く日本の夏の風物詩です。
癒し効果はα波や環境音楽系CDの比ではないです。

特に良く鳴く夜、周囲が静かな夜は店内BGMも消しちゃいます。
虫の声の詳しい説明をお座席にご用意してありますので、ご覧になりながらお楽しみ下さい。
夕暮れ時から鳴き始めますので、遅いお時間にどうぞ。
虫達が全滅するまでの企画となりますが、皆本来は夏の虫なので、10月に入ると少しずつ声が減って来ます(この期間がとても侘しい…)。
賑やかなのは9月中ですので、どうぞお聞き逃しなく!
尚、雨の日等鳴きの悪い日もありますので、ご了承下さい。

お店に来られない方は、都市部でも公園や草地でコオロギ辺りが鳴いていますので、夜の散歩がてら、少し腰を落ち着けてじっくり聞いてみてはいかがでしょうか。

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6月のギャラリー情報2

2009.06.19 Friday 01:38
こんにちは。
いよいよ梅雨入りですが、この時期は雨の日の雰囲気を存分に楽しめたらイイなと思っております。
そんな楽しみ方の一つに、アール座読書館も是非ご利用下さい。

さて、只今読書館ギャラリーは個性的な3人のアーティストが、絵画、写真、ガラス工芸とそれぞれの彩りを添えてくれています。
色彩豊かな店内は、小さな個展を3つ同時開催している様で楽しいです。
会期は6月21日(日)までですので、お気軽にご覧になって行って下さい。

そしてその次の二週間、アール座読書館は帽子屋さんに変身します。
個性的な手作りの帽子を作り続けるオランダ帰りの帽子職人「ノックの帽子屋」(→http://nokkuboushi.com/)さんが、色とりどりの帽子作品を店内所狭しと飾りつけてくれます。
一つ一つ丁寧に作り上げられた、何だか絵本から出て来たようなフォルムが楽しいキャップやハット等、ユニークな帽子の数々をお楽しみ下さい。

夏、、、 忘れないで  帽子 展
出展者:ノックの帽子屋
会期:6月23日〜7月5日
ご観覧の際にはお飲物のご注文をお願い致します。

アール座読書館が帽子を被るとどんなになるか、私も楽しみです。

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6月 ギャラリーのお知らせ

2009.06.04 Thursday 11:25
こんにちは。
お陰さまでこの季節は、当店のギャラリー展示がにぎわって来ております。

ギャラリー展を開催させて頂く事で、アーチストの皆様の個性的な作品の魅力を借りて、店内を季節毎に様々にアレンジしてもらえるのは、とても幸せな事だなぁと感じております。
また、アール座読書館の内装は独特な空気感の強い方だと思いますが、意外にも色々な方の作品と相性良くマッチしてくれるのは、やはり感覚を同じくする方が展示会場として選んで頂ける事がとても大きいのだと思います。

ギャラリーご利用希望の方はこちらにご説明がございます…が、先ずは一度当店をご利用の上、ゆっくりと内装、雰囲気などご覧頂いてからお考え頂けたらと思います。

ご好評を頂いております開催中のアクセサリー展も、ギャラリーコーナーが、かわいらしいアンティーク雑貨店のような雰囲気に飾り付けられていて、とても新鮮です。
期間は6月6日(土曜)までです。今の所、都内での店頭販売はされていないそうなので、どうぞこの機会をお見逃しなく!

続いて、次回ギャラリー展のご紹介です。
作品展「永遠と一瞬」
期間6月9日(火)〜6月21日(日)
アーチスト:kayoAdachi(写真)/MarimoHosi(絵画)/seasidejenny(ガラスオブジェ) 

3人の女性アーティストによる絵画、写真、ガラス作品のグループ展です。
深い色合いと童話のような世界観を持つ絵画作品、ビビッドな色彩が印象的な写真作品、繊細な透明感と形状が調和するガラス細工のオブジェが、店内の各展示コーナーを飾ってくれます。
ギャラリー観覧の方には1ドリンク以上のご注文をお願い致します。

尚、期間中の6月14日(日)には、アーティストさん主催の貸切りカフェイベント「純喫茶みつば」が開催されます。一般の方も参加出来るそうなので、よろしければどうぞ!
注:アール座読書館のメニュー営業はありません。
作家さんHP→ほしまりもさん http://hoshi-marimo.jugem.jp/ seasidejennyさん http://m.mixi.jp/show_profile.pl?&mhome=1&id=2552532

この後も、個性豊かでとても素敵な帽子屋さんの企画(http://nokku-boushi.com/)が控えております。初夏の読書館ギャラリーに乞うご期待!

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ジャスミン開花状況、ギャラリーのお知らせ。

2009.05.18 Monday 01:07
こんにちは。冷暖房のいらない良い気候になってきましたね。
店内も窓を開けると気持ちのいい風が入って来るようになりました。
しかし、寒暖の感じ方は人それぞれですね。
居心地はアール座読書館の本分なので、暑かったり寒かったりする時は遠慮なくお伝え下さいね。
お座席の窓の開閉や扇風機のご使用等もご自由にどうぞ。

前回お伝えしたシルクジャスミンの花ですが、先日やっと一つ咲きました。
と思ったら3日で落ちてしまいました。タイミングが非常に短いです!
ただ、やっぱりその間はとても品のある良い香りが窓際座席付近には漂っていて、幸せ感を高めてくれていました。
現在(5/17)蕾が沢山膨らみ始めているので、間もなく一斉に開花するかも知れません。

さて、ギャラリーのお知らせです。
5月26日からのギャラリー展、今回は素敵な手作りアクセサリー、小物の展示会です。                                    
bloomy_plus(アクセサリー作家、野口文子さん)の、カワイらしくも個性的なアクセサリーの数々が店内を彩ってくれます。
国内、海外から買い付けたアンティークパーツやレース等、繊細な感性で選び抜かれた素材が美しく配列された、存在感あるブローチやネックレスは、色合いも素晴らしく、本当に一見の価値ありです。

手作りならではの個性的な作品にピンと来た方は、この機会をお見逃しなく!
作家さんHP→http://bloomyplus.exblog.jp/

期間 : 5/26(火)〜 6/5(金)
観覧の方は1ドリンク以上のご注文をお願い致します。
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写真で見る日本の近代史

2009.02.26 Thursday 23:54
前回、雪の日の読書館の素晴らしさを力説したにも関わらず、雪らしい雪も降らずに冬が終わりそうな勢いなので、あきらめて今月のおすすめをしたいと思います。

しかし、江戸時代ってホントにあったんですね。
アホなことを言ってるようですが、最近本気で僕が実感している事です。

今年に入って、店の書棚用に江戸〜昭和初期の日本を写した写真集を何冊かまとめて入手した折、日本の近代文化を古い写真で見ることにハマっていました。
明治維新、戦後と海外の文化が急激に流れ込んで一気に様変わりしてしまう日本では、古い文化に対しての現実感が何となく薄いと言うか、別世界の出来事という感じがしませんか?
特に江戸時代や戦後の風景は、ドラマやTVのセットでおなじみなだけに、思い浮かべると余計にフィクションのような印象になりがちですよね。

古い写真が教えてくれるのは、その現実感です。情報として頭では分かっていても、感覚的に本当にあった事として受け入れられていなかったなあという感想を持ちました。


更に、そんな古い白黒写真を見る時には、想像力をフル稼働して頭の中で色付けして見てみると楽しいです。
僕ら以降の世代の人は、戦後とか安保闘争とか、何となくモノクロイメージだったりしませんか?
そのことが、現実感を妨げているようにも思います。
でもホントは戦後だって色ついてたんです
上手にカラー変換が出来た時は、写真から実像を覗き見れたような感覚を楽しめました。
慣れてくると少しくらいなら動画にする事も出来るようになりますよ。

そして次第に「この時代はホントにあったんだ」「それは現代と地続きなんだ…」と感じられて来ます。

江戸の町人なんて風変わりな異民族文化みたいで、本当にこんなカッコした人たちが走り回っていた国が日本なんだなあと改めて思うと、とても不思議です。
全てこれらの時代の事実があったから、今の日本がこうなんですね。
皆、当たり前と思われることばかりかも知れませんが「そんなこと知ってる」という知識的な理解とはレベルが違う実感が写真の持つ説得力です。

数冊ですが、アール座読書館の書棚にこの手の写真集を揃えて見ました。
興味のある方は、是非お茶を飲みながら、カラー変換遊びをして楽しんで見て下さい。
物足りない方は大型の図書館に行くと、それで一日過ごせるかも…。
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