coffee.books...peace & quiet

2月の貸切りのお知らせ
誠に恐れ入りますが、以下の日程は午後7時までの営業となります。

2/19(金)貸切りライブ※
2/20 (土) 貸切りライブ*
2/28(日)3階店鋪のイベントと調整のため

すみませんがよろしくお願い致します。

※2月19日のライブイベント『独創の片鱗/分身師 夢野修也』 ご予約、ご試聴はアーティストさんサイトの方からどうぞ→ http://www.myspace.com/yumenomori

*2月20日 矢野あいみライブのご予約、ご試聴はアーティストさんサイトからどうぞ→http://www.yanoaimi.com/live/index.

今月のお知らせ、営業案内 - -

2月のライブイベント
最近、寒い日と暖かい日が交互に来るので、なかなか体が付いて行きませんね。
僕は体調を崩すワケにいかないので、店を始めてからは特に風邪等には注意しています。
といっても、特に健康に気をつけている訳でもなく、気にしているのは風邪を引きかかる直前のタイミングです。
常に気にしていると、ちょっと体が冷えてふるふるっと来た時に「あ、今マズい」と気がつけるんです。
このタイミングではまだ風邪は引いていないので、その場でぐっと体と気を締めて、出来るだけ早く体を温かくする様に気を付けていると、そうそう風邪は引かないみたいなんです。我流ですが、本当なんでしょうかねぇ?
そんな気がするだけかも知れませんが、まぁ今の所これで3年間は一度も引いてません(店を始める前は毎年1、2回は熱出してた感じです)。

ちなみに店内で寒いと感じた時には、設置のひざ掛けやストーブ等ご自由にお使い下さいね。

さて、アール座読書館では、時々貸切りのイベントも行っておりますが、2月の3週目には音楽イベントが二夜連続で入っております。
アール座のライブは基本的に借り主さん主催の貸切りでウチの企画ではないのですが、今回のライブは2つとも、きっと感覚的にアール座のお客様にもオススメと思うので、この場でご紹介しちゃいます。

なお、チケットのご予約は下記のアーティストさんサイトからお願い致します。
小さな店で客席が少ないため、販売終了の際はご容赦下さい(既に販売開始から日が経っています)。
またご相席、立ち見の場合がある事をご了承下さい。

2月19日 
『分身師 夢野修也』独創の片鱗


人気ビジュアルバンドJOJO他、ヴォーカルとして10年以上のキャリアを経た後、昨年ソロとしての活動を開始。
メロディアスで繊細な感受性は一層凝縮され、静かな美しさの中にも強い魂を感じさせる作品を作り続けています。
丁寧に作り込まれた叙情的な世界感と、気持ちのこもる歌唱が魅力。
アール座ライブは2度目なのですが、普段もの静かな修也さんが、歌い始めると一気に室内を独特の空気感に展開して行く様は一見の価値ありです。
今回もサポートギター淳の情感豊かな音色のみをバックに歌うシンプルなステージ。
ゲストは monot。。。。。n。 他

ご予約、ご試聴→http://www.myspace.com/yumenomori(アール座にて撮影のPVも見れますよ)

2月20日
『矢野あいみ』

様々な音楽活動と充電期間を経て昨年本格的なライブ活動を再開した、シンガーソングライター。
元々声楽を学びスタジオミュージシャンの経験もある実力派ヴォーカリストで、曲作りから入るSSWが多い中、表現力豊かで澄んだ歌声は逸品です。
一つ一つの言葉を丁寧に紡いだ様な表現と独特の言い回しでリアルな内面を歌い上げる詩情の世界と、親しみやすいポップな曲から複雑な進行のメロディまでカバーする幅広い音楽性に彩られた楽曲が素晴らしく、石本大介の奏でるアコースティックギターの音色をバックに、カバー曲も合わせてたっぷり15曲程歌い上げてくれます。

ご予約、ご試聴→http://www.yanoaimi.com/live/index.html

どちらの方もオリジナルが大変素晴らしく、是非知っておいて頂きたいミュージシャンです。

ライブスペースではないアール座の壁面はご存じの様に板張りで音を吸ってしまうのですが、そのためライブは乾いた生音が強い個性的な音響(?)が面白いです。

ステージはガラスケース前になるので、お座席につくと水槽等を見ながら横から歌声が聞こえて来る、というライブハウスとは一味違う雰囲気が楽しいですよ。
また、お二人共元々ウチのお客さんだからでしょうか、作風と店内の空気感が非常にマッチするので、本番ではアール座がどんな空間に彩られるのか僕も楽しみです。

尚、アール座の営業ではないため、ドリンク等もレギュラーメニューではありませんので、ご了承下さい。

それでは皆様、風邪など引かぬ様に。

News - -

トラ年ですが、ライオンのように過ごしたいです。
本格的に寒くなって来ましたが、今年はもっと季節と空気を感じながら淡々と過ごして行きたいなぁとか思っています。
イイおっさんが森ガールのようなことを言っておりますが、それを思いつつもここ2、3年は、細かな雑務を記したTo Doリストに追い立てられるようにせわしなく過ごしてしまい、人様にゆったりと時間を過ごして頂くための店をやっている人間としてはどうなんだろう、と疑問を感じたりしています。

お座席のご感想メモを見ても、精神的、肉体的な疲れを癒すためにご利用頂いている方は多いようで、そういう方のお役に立てたらと始めた店なので嬉しい限りですが、本当に今の世の中には疲れていらっしゃる方が多いんだなぁと感じます。

古いSFに出て来る21世紀の世界では、ロボットが掃除をし、壁の中から自動的に料理が出て来て、奥様はヒマそうにTVを見てるという絵が良く見られましたが、そこまででなくても、なぜ生活がもっとヒマにならないのかと、昔から疑問でした。
現代は湯沸かしも炊飯も洗濯もスイッチ一つで出来ます。道具も通信手段も交通機関も格段に進歩しているので、川で洗濯をし、薪で火をおこしていた頃の一日分の仕事量から考えると、今の主婦なら2時間くらい家事をやったら後はゴロ寝で良さそうなものですが、そうはなっていませんね。

これはきっと現代人が、空いた時間を休むよりも更なる別の仕事に取りかかる方を選んでいるからですよね。

昔は時々すれば良かった風呂、洗濯が簡単になると、同時に衛生感覚のレベルが上がって日課になり、移動能力が増すと、より頻繁に遠くへ出かける様になる等、昔に比べて日常的にやらなければイケナイことが格段に増え、短時間で多くのことが出来る分、生活のテンポ自体が速くなりました。
もし現実に家事ロボットや全自動料理装置が発明されても、ヒマな奥様だけは永遠に現れないのかもしれませんね。

なんだかんだ言って、人間はヒマが好きじゃないんですね。本質的にせっかちで、イッパイイッパイな位何かをやっていないと気がすまないのでしょう。
最近読んだ「ネオフィリア」という生態学系のエッセイ本(R座の書棚左から4列−3段目、生物学コーナー)で知ったのですが、動物は生態的に、生来の怠け者で極力努力を避け、慣れ親しんだものを好むライオンのようなタイプと、神経が無為を嫌い、すぐに退屈して落ち着けずに新しい状況を求めて動き回るトラのタイプの2種類にはっきり分けられるんだそうです。
もちろん人間は本質的に後者の最たる種族で、だからこそ高度な文明を築き上げ、都市のような劣悪な環境にも様々に対処して生きて行けると言うような事が書いてありました。

僕はさらにその中でも、日本人が特にその気質が強いような気がします。
創造力豊かで現状に飽き足らず、猛烈な探究心で創意工夫を重ねる民族で、よく言われる、日本の果物の改良品種はズバ抜けているという話もその分かりやすい一例でしょう。
また外国に赴くと、日本人程飽きっぽくて古いものを大切にせず、時間区切りでせかせかと生きている人間て特別なんだなぁと、いつも感じます。

現代ではこういう生き方に対して賛否両論の様々な思想や考え方があります。
豊かな文明と奥深い精神文化を築いて人類に多大な恩恵を与えたのも、生活からゆとりを削り、地球環境を散々に壊して来たのもこの気質だからでしょう。
(ライオン型思想の書籍→R座の書棚左から1列−6段目「求めない」、4列−2段目「パパラギ」、6列−6段目「老荘の思想」など)
(トラ型思想の書籍→3列ー1段目「強く生きる言葉」「壁を破る言葉」)

足るを知る気持ちや当たり前にあるものの価値を見い出す事は、今とても重要な事だし、創造力豊かな生活や忙しくやる事があると言う状況もとてもありがたい事だと思います。

ただ現代の都市型の社会ではトラの様に暮らしてゆかないと、まともに受け入れてもらえないような環境もありますね。
当然、疲弊してしまう人も多いと思います。
そんな中では、その忙しさの先を見据えていること、日課の中にも自分がこの世に生まれ生きていることを度々感じることがおろそかになりがちなので、一時でもスケジュールから外れてみる、ちょっと目線を変えて違う感覚のひとときを過ごしてみることが大切になって来るんだと思います。

このための空間をご用意させて頂く事がアール座読書館を経営する第一義だと、僕は考えています(もちろんその他でも、ご利用方法はご自由です笑顔)。
スケジュールや現実的な諸事情を一とき忘れるには感覚を開くのが一番です。
それらは全て頭の中で考えてしまうことなので、試しに思考を止めて感覚を開き、その時そこにあるものー情景や音、空気、味や香りーに身をゆだねて見て下さい。
体が感覚的になってしまうと、後は人生観を見下ろすも空想にふけるも、小説や芸術やファンタジーに没頭するも、自由自在です。

流れるような展開(?)で店の宣伝につないでしまいましたが、別に心安らぐ静かな場所であれば、例えば近所の公園にお湯と茶葉とお茶セットを持って行っても出来ちゃいますね。

で、僕はというと、生来の怠け者の上に祖父の代から続くせっかちな性格です。
トラとライオン両者の悪い所を兼ね備えてしまいましたが、それでも創意工夫が好きで気分転換が苦手なので、どちらかと言えばトラの方でしょう。
だから、ライオン型の思想や生き方に強く憧れます。
そこで今年は季節と共に淡々と生きるライオン型のおじさんを目指そうと思うのです。
「ライオン型のおじさん」とか、何を言っているのかヨク分からなくなって来ましたが、トラ型ライオン型等という区切り方は世間にはないものなので、悪しからず…。
そう言えば両種のハーフでライガーとかタイゴンとかいますが、性格はどうなんでしょうね。


お店についてのエピソード - -

1月の貸切りのお知らせ
誠に勝手ながら
1月11日(月)
1月20日(水)
の営業は夜7時までとなります。
普段ご使用のお客様には誠に申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。


今月のお知らせ、営業案内 - -

今年もよろしくお願いします。
皆様 明けましておめでとうございます。
アール座もいよいよ3年目に突入しますが、このままのコンセプトとスタンスを維持しつつ色々と更なる可能性を拡げて行けたらと思っております。
話に全く具体性がありませんが、本年もどうぞよろしくお願い致します。

去年の年始めのご挨拶では、このブログの更新の遅さ(月イチ)をお侘びした上、今年はもう少し頑張りますと言うようなことをぬかしておりましたが、結局、自分でも驚く程改善されませんでした。ごめんなさい。

それにしても、こんなに更新が遅くてこんなに長たらしい文章ばかりのお店のブログって他にあるんでしょうか。
よくよそのカフェブログなど拝見すると、日常的な事柄が軽いタッチでさらさらと面白く書かれていて、読みやすいし、毎日の様に更新されるので飽きなそうだし、こんなの作れないかなぁと一瞬は思うのですが…まぁムリなことは始めから分かっているんです。

店にネット回線がないので書く時間がないと言うこともありますが、そんなことより何より、僕にはそんなブロガーの素質が決定的にないのですね。
書けない僕には、そうとしか思えません。
文を書こうとすると、がっちりとした重い作文を作り込んでしまいます。
「ふと思ったこと」をカンタンに書こうにも、日常的に、ふと思ったりしないんです。がっちり考え込んでしまうんです。
クダラないことについても病的な妄想癖がむくむく沸き上がってしまいます。
現実のコミュニケーションでも創作的なことでもそうなのですが、気軽にさらっと表現することが苦手なんですね。

なのですみませんが、今年もこんなペースで行く事になりそうです。
月の営業予定以外はどうでもイイ話ですので、おヒマな方はどうぞ読んで頂けたらと思います。
年明けからヒドイ意気込みですが、今年もこんなだめブログをどうぞよろしくお願い致します。

News - -

今年もお世話になりました。
お陰さまで、ようやっとアール座読書館も3年目に突入です。
今年ご利用頂いた全てのお客様に、心よりの感謝を申し上げます。
アール座読書館まで足をお運び頂き、大事なお時間をアール座読書館で過ごすひとときに当てて頂き、本当にありがとうございます。

開店当初から営業形態の特殊性や趣味、経営の未熟さ等不安がいっぱいの自分ですが、日々の皆様のご来店に、未だに救われ続けております。
接客上の手落ちや不手際、少分かりづらい営業形態や種々の騒音など色々とご面倒、ご迷惑をおかけした方々には、心よりお詫び申し上げます。

元々コミュニケーションが不得手の私でも、2年も自分の店をやれば、かゆい所に手の届くスマートな対応が出来るようになるだろうと本気で思っていましたが、とんでもないアホでした。
暖かく見守って下さる方、気分を害されてしまった方には何と言って良いのか分かりません。

また、営業形態を分からずに来られて戸惑われた方や、静けさを求めつつもお話し声や外からの騒音に煩わされてしまった方にもお詫び致します。
店のシステム上の問題点には、今後明確な線引きや対策をして行かなければと思っております。

色々と未熟な店ですが改善を目指しますので、どうぞ来年からもよろしくお付き合い頂ければと思います。

今年からお座席にご意見ご感想メモを置き始めました。
毎日クローズ作業の合間に皆様の心のこもったお言葉やご感想を拝見して、一日の疲労が吹き飛ぶのと同時に大変身の締まる思いがします。
皆様がアール座でのお時間をどんな心持ちで過ごされているのか、日々何を感じ、何を大切にされているのかを知り、ただならぬ親近感(気持ち悪い?)と同時に色々なことを考えさせられます。

またお会計時などにかけて頂くお言葉からも、大変お力を頂き、このエネルギーで日々の精神面を持続させている面があります。
放っておいて欲しい方が多い店だと思いますので、あまりこちらからは声をおかけしていないのですが、小声の短いお話は構いませんので、何かありましたらいつでも気軽にお話し下さいね。

さて、お知らせです。
今年の末に「本のある時間」というサイトが立ち上げられたそうです。本や読書に関する情報を集めた素敵なサイトで、当店もご紹介頂きました。読書好きの方、興味のある方はどうぞ。→http://www.timewithbooks.com/

2010年は1/5(火曜)から通常営業となります。
年末は、例の如く家でゴロンゴロンと転がっていようと思います。
不況が続きますね。もう好景気ではなく、皆が溢れることなく均等に「貧しくもソコソコ食べて行ける程度の景気の安定」というものに世の中が向かうといいなぁと感じますが、そういうの難しいんでしょうか。シェアと言う概念や「足るを知る気持ち」は重要な時代になって行く気がしますが、まぁ経済の事はからっきしダメな私のたわ言です。

それでは皆様、良いお年をお過ごし下さい。


News - -

アール座的時間の過ごし方
あっという間に師走です。そして、あっという間にもう2010年ですね。
ミレニアムとか言って湧いてたのなんてついこの前のことの様に感じますが、年のせいなんでしょうか。
外の世界と時間の流れ方が違うような空間(ウチの店のこと)にずっといると、こんなことをよく考えてしまいます。思えば小学校の6年間なんて、感覚的にこの10年間の20倍くらいの長さがありましたよね。夏休みだって半年位はありました。

とにかくアール座読書館は室内にずっといると、窓の外の世界が勝手に先に進んで行く様に感じる事もしばしばです(特に人の少ない静かな日は)。設計当初に「外の世界と時間の流れ方が違う空間」という一文を起業コンセプトの中に含んでいましたが、結局何をどうした訳でもないのに本当にそんな感じになってしまいました。
なので、お客様から「なんかココ時間の流れ方が違う」と言うご意見を聞くと、個人的にとても嬉しいです。

近代物理学では、時間の流れる早さがが絶対的なものではないということが証明されています。
また、体の大きな動物ほど心拍が遅く、時間の感覚がゆったり流れているというのはよく聞く話ですね(ゾウの時間ネズミの時間が店内書棚にあります)。
人の感覚の場合は年令や体温でも変わってくる様ですが、やはりこれらも心拍数に起因している様です。
まぁこの手の話は、科学特有の「状況を単純化した場合の原理的な話」なので、無数の微細な原理や要因が集まって出来ている複雑な現実を説明し切れるものではないですが、興味深い話ですね。
でも時間が早く感じたり遅く感じたりなんて、やっぱり不思議な事です。

店でひとときを過ごされたお客様は「いつの間にか、こんなに経ってる」と感じられる方が多い様ですが、逆に「まだコレだけしか経ってない」と言う方もいらっしゃるようですね。
僕も過ごし方によって、例えば読書に夢中になると時計が速いし、水槽にぼーっと見入りつつ水底を散歩している(もちろんイメージで)と遅いというような違いがあります。
僕としては、とにかく「日常から一時離れるための場所」と言うのがアール座の役割と思っていますので、「アレ?」と言う感覚があるなら、どちらも良いことなのではないかと思っています。
固定された日常的な時間感覚一本で暮らして行くよりも、色々な時間感覚をシフトしながら生きて行った方が絶対色々トクだと思うからです。
もちろん、お店のご利用方法はお客様次第ですよ(お話以外は)。

さて話は変わりますが、2009年は世界天文年だったのだそうです。
その締めくくりとして、現在店内卓上展示コーナーでは不思議な宇宙研究所「オリオンラボ」さんが小さな展示会「夢見る宇宙展」を開催してくれています(12/24まで)。天文に関するいんちき研究発表やコラージュ作品、謎の惑星採取標本などを集めた不思議な研究発表会です。理科室好きの方など是非楽しんで行って下さい。

オリオンラボ、所長さんブログ→http://d.hatena.ne.jp/halujion/


お店についてのエピソード - -

11月の貸切り営業
誠に勝手ながら、3階店舗の音楽イベントと調整のため
11月25日(水)
11月28日(土)
の営業は夜7時までとなります。
普段ご使用のお客様には誠に申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。

今月のお知らせ、営業案内 - -

アクアリウムの話(水草編)
オープン前に水槽を設置してから約2年が経ち、ようやく中の世界が安定してきた感じです。
当初から店内には心安らぐ水場と水音が欲しいとの思いから、本格的な水草水槽に初めて挑戦して見ました。始めの内は中々水草も落ち着かず、枯れさせたりしてしまったものもありましたが、ようやく環境に馴染んで来てくれた感じです。
アール座読書館には60cm水槽と90cm水槽が一基づつあります。

60cm水槽には色彩豊かな水草や魚を泳がせて、ちょっと幻想的な光景を演出しております。姿形の様々な水草のジャングルの合間を、カラフルな魚達が小鳥のように飛び回るといった印象風景を目指しています。
普通水槽の魚は、広いスペースを右に左にと泳ぐイメージですが、植物を濃くして内部に立体感を与えると、魚が森の合間を縫うように泳いだり草陰から出入りしたりと、動きが複雑になって面白いです。
お席につくと眼前に迫る位にガラス面が配置されているので、是非、読書や書き物の合間に覗き込んで、この幻想世界を魚達と一緒に泳ぎ回って見て下さい。

普通水草水槽は、この60cm水槽の様に同種の水草をまとめ植えし、前景に丈の低い草を、後ろに行く程背の高い草を色の調和とバランスを考えて配置し、ショーアップされた光景を作るのがセオリーなのですが、ウチの90cmテラリウムの方は少し掟破りな形で、最前面にも背の高い草が生え、全体的に水草が雑多な生え方で、生体の色彩も比較的地味な感じです。
もともと「森の中の読書」をイメージして作った店内空間の中で、このテラリウムが森の泉の様な役割をしてくれたらと言う狙いで設置した水槽なので、イメージとしては自然の泉をまん中で割って、その断面を横から覗いてる様な景観を目指しております。
ショーアップされた水槽の景色は、見る人が主役で、その視点に向かって開かれていますが、こちらはヒト気のない泉の中の世界の方が主役で、ご覧になる方にはそっと息を殺して覗き込んでいるという雰囲気でしょうか。
ただ、その自然な植生の様子を意図的に作る,というのが非常に難しい所で、同種のまとめ植えはもちろん、逆に種類を気にせずただバラバラに植えても、とても不自然な感じになってしまいます。トリミングも、切り揃えてもチグハグにしてもダメ、と言う様な微妙なバランスがあり、雑然と見える自然の世界に流れている、無いようで在るような法則性について考えさせられます。

おそらく、英国式のガーデニングや昔の歌人や禅僧なんかが草庵の庭に作る様な、雑草が生い茂り、一見荒れているようで実は要所要所に手が入っている庭づくりに近いコツがいるのかな、と思っています。
店の書棚にも、かの天才ガーデナー、ターシャ・テューダの楽園の様な庭の写真集がありますが、やはり手を入れる所と抜く所のカン所というか「上手にほったらかす」コツを鋭くつかんでいるように感じます。
ウチではまだあそこまでの景観に到達してはいませんが、持っているイメージは、実際にこの手の水草が自生する熱帯の川底の水景とは違うような気がするので、最近では、陸上の原生林の生え方を参考にした方が良いのかなとも考えています。
水上の植物の方が比較的上手くいっているように見えますが、こちらの方が安定してから時間が経っているからでしょう。とにかく時間をかける事が大事な気がするので、気長に付き合って行こうと思います。

お魚の話もしたかったのですが、長くなってしまったのでまた別の機会にしようと思います。
取り敢えず90cm水槽のお座席のメニュー巻末にはお魚の説明もございますので、気になる方はこちらをどうぞ。

お店についてのエピソード - -

芸術の秋
店内、中央列後部の座席の机上にあるガラスのスクリーンに気付いた方はおられますでしょうか。
実はあれは、絵画作品や写真作品の歴史を鑑賞するための画面なのです。
座席据え置きメニューの巻末にあるマニュアルに沿って操作して頂くと、ルネッサンス〜バロック、新古典、ロマン派、写実、印象派等、西洋絵画史上の代表的な作品、写真創成期からの有名写真家の作品等、総じて1000作以上(多分)の名作が、紙芝居屋さんのフレームをイメージした枠の中に、次々と写し出されるシステムです。

例の如く手作り装置なので、操作に必要な画面上部にある バーが外枠に隠れて見えにくかったりと、少々分かりづらいかもしれませんが、不明な点はお気軽にお訪ね下さい。(^_^;)

美術の変遷を見ていると、時代と共に進歩を続ける表現方法と、決して進歩しない表現力について考えてしまいます。

手法についてはキュビズムや印象派の話なんかが有名ですが、それ以前のどの時代を見ても、アーティストは常に、これまでにない革命的で思いも寄らない新手法をあみ出しつつ、その度、美術の概念を覆しながら可能性を拡げ続けています。美術史を鳥瞰すると、時代と共に様変わりして行く様式の面白さとアーティストの開拓精神に釘付けになります。よく「現代ではもう出尽くした」と言う言葉を耳にしますが、きっとそれを言う人々もいつの時代にもいたのでしょう。

そんな風に芸術は流行りものなので、どの時代にも各々のモードやセンスがあって、それに即してるか否かが同時代の評価には大きく影響する面もありますが、にも関わらず芸術は時が経っても古臭くなりません。
感受性や技術を含む表現力そのものはその人固有の力なので、時代と共には進歩しないからですよね。
素晴らしい躍動感と美しさを備える太古の美術「アルタミラ洞窟壁画」が証明しています。
「古い絵が下手とは限らない」なんて言うと当たり前の話かもしれませんが、力やスピード、知識、解析力等文明や機械、学問の発展につれて様々な能力を得て来た人間が表現力だけは進歩しないと言う事実は、ちょっと面白いですよね。心だけは進歩しないという事なのでしょうか。

美術解説やウンチク的解釈では技法や様式ばかりが注目されますが、芸術の要は表現力ですよね。数百年も昔に遥か異国の見知らぬ人間が、ふとある景色を見て感じた一瞬の繊細な心持ちが、現在の自分にありありと伝わって来ているんだ、と感じると、芸術の凄さを実感して鳥肌が立ちます。
情報化社会と呼ばれている現代でも、こんな微細で確かな伝達方法は芸術をおいて他にないと思います。
古い作品を眺めていると、「どうやったらこの時代にウケるか」と知恵を絞る側面(も必要かも知れませんが)よりも「とにかくこの気持ちを体の外に出したい〜」と言う強い思いの方が遥かに強く人を引きつけるし、そんな作品が時代や商業の粋を飛び出すのではないかと思えてきます。

語ってしまいましたが、お席の絵画鑑賞スクリーンにもごく簡単な解説が入ります。ただ表示時間が5秒ですので、がんばって読み切って下さい。
近代以降の新しい作品は著作権が生きていたりするので自粛していますが、今後古い日本画や東洋美術等の他のジャンルも増やして行けたらと思っています。

書棚にも美術史の書籍や、画集も揃えております。去年話題になった絵画鑑賞の手引書「イメージの森のなかへ」シリーズなんかは一見の価値ありのお勧め書籍ですので、少し腰を据えて絵画史を辿ってみるのも良いかもしれません。
この機会に世界で一番好きな絵を見つけてみてははいかがしょう。

お店についてのエピソード - -

1/5PAGES >>